今年買った本を数えてみたら40冊だった。2021年はまだ終わっていないから、もう数冊増える可能性があるけれど、月平均でおおよそ3冊の本を買ったことになる。
が、今年の特徴は購入数ではなく「ジャンル」だ。小説3冊/コミック3冊/詩集2冊/語学・学習参考書2冊/エッセイ30冊という内訳なのである。もちろんこれは買った本についてなので、読んだ本ということになれば蔵書のお気に入り小説を再読したりもしているのだけれど、それにしてもこんなにエッセイを買った(読んだ)年はないと思う。やはりコロナ自粛の影響があるのかもしれない。
エッセイを読んでいると、その人の話(おしゃべり)を聞いている気分になる。もちろん作者とは面識がないけれど、いつの間にか、勝手に近しい関係になっていて、今まさに目の前で話を聞いているような感覚になる。それがとても心地よく、楽しいのだ。
考えてみれば、そういう日常の何でもないことを話す(聞く)機会がめっきり減ってしまった。不要不急で、くだらないからこその楽しさがいっぱいあるのに、そういうものが自粛という形で(あるときは半強制的に)ずっと奪われてきたんだから、そりゃストレスもたまる。そんなうっぷんを晴らすために、僕は無意識にエッセイを選んでいたのもしれない。そしてそれをきっかけに、たくさんの楽しいエッセイに出会い、知らなかった作家さんを知った。「悪いことの中にもいいことはある」と、そんなことも学んだ気がする。
というわけで一足早く2021年の読書を振り返ってみたけれど、やっぱり本はいいね。結論はそれに尽きます。